半導体製造の品質管理のために!クリーンルームの入退室記録が重要な理由とは
半導体工場において入退室記録は非常に重要です。これを自動化することで監査対応と品質管理が劇的に改善します。この記事では、手書き台帳のリスクから、歩留まり向上・コンタミ対策・スキル管理まで、顔認証システムが実現するメリットをご紹介します。
半導体工場でのクリーンルームの入退室とセキュリティ管理について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
まだ紙ですか?クリーンルームの入退室記録を手書きする3つのリスク

半導体工場で、クリーンルームの入退室記録を手書きで行っているところは少なくないでしょう。しかし、入退室記録を手書きで行うことにはあるリスクが伴います。ここでは、クリーンルームの入退室記録を手書きすることのリスクを3つお伝えします。
監査対応の脆弱性(改ざんとミス)
半導体製造と切っても切り離せないのが「監査」。顧客監査やISO審査で厳しく見られるのは「客観的で正確な記録」です。そんな中、手書き台帳は「退室時にまとめて書いた」「書き損じがある」「時間が曖昧」といったことが起こり得る非常に危ういデータであると言えます。このため、手書き台帳はデータの信頼性が低いとみなされ、指摘事項になりやすいのです。
検索性の低さと業務効率の悪化
「先月の15日、トラブル発生時に誰がいたか?」これだけのことを調べるのに、手書き台帳の場合だと紙の山から1ページずつめくって地道に探すことになってしまいます。これでは、数時間のロスになります。
また、交代時間(シフトチェンジ)に記帳待ちの行列ができ、貴重な作業時間を奪っているのも隠れたコストであると言えます。
記録媒体そのものが「汚染源(ゴミ)」になる
通常のコピー用紙(パルプ)や鉛筆・ボールペンは、それ自体が繊維くずや粒子を出す「発塵源」です。クリーンルーム内にこれらを持ち込むこと自体が、クリーンルームの清浄度(クラス)を下げる要因となり、製品汚染のリスクを高めてしまいます。
監査もすぐに終わる!クリーンルームの入退室記録を自動化するメリット

クリーンルームの入退室記録を、手書きではなく「自動化」するとどうなるのでしょうか?ここでは、クリーンルームの入退室記録を自動化するメリットについてご紹介します。
完全なトレーサビリティ
顔認証システムでは、入室・退室の瞬間に「誰が・いつ」通過したかが秒単位で自動記録されます。手書きのような「書き忘れ」や「時間のズレ」、あるいは「判読不能な文字」が一切なくなるため、監査で提示するデータとして100%の信頼性(証拠能力)を確保できます。
また、ICカードだと貸し借りや盗難が発生する可能性があり、入室したのが本当に「カードの持ち主」かどうかは言い切れません。しかし顔認証システムなら、顔は貸し借りできず盗まれたりもしないため、「その人として入退室のログを残せるのは本人だけ」です。その意味でも、トレーサビリティは飛躍的に向上します。
検索はワンクリック
顔認証システムでは、管理画面で「日付」や「担当者名」を入力するだけで、欲しいデータが一瞬で手に入ります。監査員に求められたデータをその場で提示できるため、「管理が行き届いている工場」としての信頼(ブランディング)を獲得することが可能です。
業務効率化
半導体工場で最も人が混み合うのが、数百人が一斉に入れ替わる「シフト交代」のタイミングです。入室記録を手書きしている場合、ペンを持つために一人ひとりが立ち止まる必要があり、記帳を待つためだけの長蛇の列ができてしまいます。これは従業員のストレスになるだけでなく、製造開始までの時間を遅らせる「生産ロス」でもあります。
顔認証システム(例:オープンセサミのウォークスルー認証)なら、カメラの前を通過するだけで認証と記録が完了します。立ち止まる必要も、ICカードを探してごそごそする必要もありません。人の流れを止めずにスムーズに入室できるため、渋滞を解消し、工場全体の稼働効率を最大化することができます。
記録を「品質」に変える!「半導体の品質管理」におけるログ活用術

半導体製造において、最も変動要因が大きく、制御が難しいのが「人間(作業者)」です。この記事では、人間との関わりを避けられない半導体製造で品質管理をどのように行えば良いかを、顔認証システムを例に解説します。
歩留まり低下の原因特定
顔認証システムを導入すると、歩留まり低下が発生した時間帯の入退室ログを照合することで、「その時、誰がラインにいたか」を即座に特定できます。このことが分かりさえすれば、機械の故障か、特定作業者のヒューマンエラー(手順ミス)か、原因の切り分け(一次対応)が最速で行えます。
汚染拡大の防止と影響範囲の特定
万が一、あるラインで発塵トラブル(作業者のウェア破損など)が発覚した場合、恐ろしいのは「その作業者が他のラインにも移動していたこと」です。顔認証ログで「その人の当日の移動経路(動線)」を追跡できれば、「検査すべきライン」と「安全なライン」を即座に区別できます。このことから、工場全体を止めたり、無関係なロットまで廃棄したりする過剰な損失を防ぐことができます。
コンタミ対策としてのタッチレス
記録のためにペンを持ったり、ICカードをクリーンルーム内に持ち込んだり、指紋認証機器に触れたりすること自体が、手袋汚染(コンタミ)の原因です。顔認証によるタッチレス化は、物理的な接触をゼロにし、コンタミを防止できるため、クリーンルームの衛生レベルを一段階引き上げることができます。
スキルレベルに応じた入室制限を行うことでも半導体の品質管理は可能

顔認証システムによる入退室記録で品質管理をする方法は解説しましたが、実は品質管理をするのに他の方法もあります。それは、顔認証システムでできる「スキルレベルに応じた入室制限」です。ここでは、このことについて分かりやすく解説していきます。
認定者のみが入れるゾーニング管理
半導体製造には、特定の装置(例:露光装置、イオン注入装置)を扱うために社内認定や資格が必要な工程があります。顔認証システムを使えば、「認定試験に合格したAさんは重要工程であるイエロールームに入れるが、新人のBさんは入れない」といった制御が可能です。
これにより、「知識のないスタッフが誤って装置に触れ、設定を変えてしまった」という初歩的かつ重大なヒューマンエラーを物理的にブロックすることができます。
教育訓練との連動
認定の有効期限が切れたスタッフの入室権限を止め、「再教育を受けてからでないと現場に入れない」仕組みを作ることもできます。そうすることで、作業者のスキルレベル(力量)を常に一定以上に保ち、製品品質のバラつき(歩留まり低下)を防ぐことが可能になります。
オープンセサミの顔認証システムなら正確な入退室記録も半導体の品質管理も両方OK

オープンセサミは、半導体製造の現場での入退室記録や半導体の品質管理が適切にできる顔認証システムです。手書きでは叶わなかった「監査で通用する正確な入退室記録」が迅速にでき、完全非接触でコンタミ防止にも役立ちます。また、オープンセサミの「ウォークスルー認証」なら3m離れていても認証可能・5人まで同時認証が可能・認証速度が0.6秒と速いので、ドアに向かって歩くだけで立ち止まることなく認証・入退室記録を済ませることが可能です。このため認証・入退室記録待ちの行列ができることはありません。両手が塞がっている搬入時や、数百人が動くシフト交代時でも、一切の流れを止めないスマートな運用を実現します。
半導体の品質管理についても、入退室記録のログを検索することで歩留まり低下の原因特定や影響範囲の特定ができたり、スキルレベルに応じた入室制限をすることで作業者のスキルレベルを一定にし人為的ミスを未然に防いだりすることが可能です。
オープンセサミのことが少しでも気になったなら、どんな小さなことでもお気軽にお問い合わせください。