オフィスの機密情報持ち出し防止策!サーバー室の入退室を顔認証の入室制限で守る方法
東京商工リサーチが2025年1月に発表した調査によると、2024年に上場企業とその子会社が公表した個人情報の漏えい・紛失事故は189件で、調査を開始した2012年以降4年連続で最多件数を更新しました。 さらに事故の原因となった媒体別の最多は「社内システム・サーバー」で、全体の71.9%にあたる136件を占めています。 情報漏洩のリスクは外部からのサイバー攻撃だけでなく、社内のサーバー室への不正なアクセスや機密情報の持ち出しという内部リスクにも及んでいます。参照:2024年上場企業の「個人情報漏えい・紛失」事故 過去最多の189件、漏えい情報は1,586万人分|株式会社東京商工リサーチ
この記事では、サーバー室や機密エリアへの入退室管理をどう強化するかという観点から、ICカードの限界と顔認証による入室制限のメリットを解説します。
オフィスでサーバー室への安全な入退室を守るには?

サーバー室や機密情報を扱うエリアへの入退室を適切に管理することは、情報漏洩対策の中でも特に重要な課題です。しかし多くの企業では、「社員は信頼できる」という前提のもとで管理が行われており、内部からのリスクへの備えが手薄になっています。ここでは、サーバー室への安全な入退室管理を実現するうえで押さえておくべき考え方と要件を解説します。
内部犯行を防ぐために!「ゼロトラスト」という考え方
情報セキュリティの分野で近年注目されている考え方が「ゼロトラスト」です。ゼロトラストとは、「社内にいる人間だからといって無条件に信頼しない」という前提でセキュリティを設計するアプローチです。社員であっても、アクセスする必要のないエリアや情報には近づけない。すべてのアクセスを確認・記録する。これがゼロトラストの基本的な考え方です。
この考え方が重要視されるようになった背景には、情報漏洩の原因が外部の攻撃だけではないという現実があります。退職予定の社員が機密情報を持ち出す、アクセス権限のない社員がサーバー室に入り込む、委託業者が必要以上のエリアに立ち入る——こうした内部からのリスクは、「うちの社員は大丈夫」という信頼だけでは防ぐことができません。
ゼロトラストの考え方に基づけば、サーバー室への入室は「必要な人間だけに、必要なときだけ」許可するという設計が求められます。誰がいつ入室したかを正確に把握し、不審なアクセスがあればすぐに検知できる仕組みが必要です。ICカードによる管理では、カードの貸し借りや紛失によってこの原則が崩れる可能性があります。
ISMS・Pマーク監査で求められる厳密なログ管理
ISMSやPマークといった情報セキュリティの認証を取得・維持している企業では、入退室管理のログ記録が審査の要件として求められます。「誰がいつどのエリアに入室したか」を正確に記録し、それを一定期間保管・管理できる体制が整っているかどうかが審査の対象になります。
ICカードによる入退室管理でも記録は残りますが、カードの貸し借りが行われていた場合、その記録は実際に入室した人物を正確に反映していません。監査の場面でログを提示しても、その記録が「絶対に正しい」と証明できなければ、証拠としての価値がなくなってしまいます。
顔認証システムであれば、認証のたびに本人の顔データと照合したうえでログが生成されます。なりすましによる入室は構造的に不可能なため、入退室記録が「実際に誰が入室したか」を正確に反映したものになります。ISMSやPマークの審査では、誰が・いつ部屋に出入りしたかの正確な記録が欠かせません。それをシステムが自動で完璧に記録してくれることは、認証取得・維持を目指す企業にとって大きなメリットです。
ICカードはオフィスの機密情報持ち出し防止の策になり得るのか?

ICカードによる入退室管理は、サーバー室や機密エリアへのアクセスを制限する手段として広く使われています。しかし「誰でも持ち運べる物」を認証の手段にしている以上、機密情報の持ち出し防止策として完全に機能するかどうかには、根本的な限界があります。ここでは、ICカードが抱える問題について解説します。
カードは貸し借りができてしまう
サーバー室への入室をICカードで管理している場合、そのカードを持っている人間であれば誰でも入室できます。つまりカードを本人以外に渡した時点で、入室制限の意味がなくなります。
「カードを忘れたから同僚に借りた」という行為は、オフィスの一般エリアであれば見過ごされがちです。しかしその同僚がサーバー室のカードを持っていた場合、本来入室権限のない人間がサーバー室に入れてしまいます。貸した側に悪意がなくても、結果として機密情報へのアクセスが許可されてしまうことになります。
内部犯行の観点からも、カードの貸し借りは深刻なリスクを生みます。機密情報を持ち出したい社員が、サーバー室の入室権限を持つ同僚のカードを一時的に借りるという行為は、物理的に防ぐ手段がありません。入退室記録にはカード所有者の名前が残るため、実際に誰が入室したのかが分からないまま情報が持ち出されるリスクがあります。ゼロトラストの考え方に基づけば、「同僚を信頼してカードを貸す」という行為そのものが、セキュリティの前提を崩す行為です。
万が一の紛失・盗難の際のリスクが大きい
ICカードを紛失した場合、あるいは盗難にあった場合のリスクは、一般エリアのカードと機密エリアのカードとでは重大さがまったく異なります。一般エリアのカードであれば、不正入室による被害はある程度限定されます。しかしサーバー室や機密情報を扱うエリアのカードであれば、紛失・盗難の瞬間から、そのエリアへの不正アクセスが可能な状態が生まれます。
問題は、紛失や盗難に気づくまでの時間です。カードがなくなったことに気づかないまま数時間、場合によっては数日が経過するケースがあります。その間、カードを手にした人物はサーバー室に自由に出入りできます。機密情報へのアクセス、データのコピー、システムへの不正操作——こうしたリスクが、担当者が気づかない時間の間に進行している可能性があります。
カードを無効化すれば入室はできなくなりますが、無効化するまでの間に何が行われたかを確認する手段はほとんどありません。入退室ログに記録が残っていたとしても、それが不正なアクセスであることを証明するのは難しい状況になります。機密情報の持ち出し防止という観点では、紛失・盗難のリスクをゼロにできないICカードは、完全な対策とは言えません。
顔認証による入室制限でできること!そのメリットを紹介

ICカードが抱える貸し借り・紛失・なりすましといった問題は、認証の手段を「顔」に変えることで解決できます。ここでは、顔認証による入室制限が機密情報の持ち出し防止にどう役立つかを具体的に解説します。
部署や役職に応じたエリア別の権限設定が自由自在
顔認証システムでは、エリアごとに入室を許可する人物を細かく設定できます。サーバー室はシステム管理者のみ、役員フロアは特定の役職以上のみ、研究開発エリアは該当プロジェクトのメンバーのみ——といった形で、部署や役職に応じたアクセス権限をエリア単位で自由に設定できます。
権限の変更も柔軟に行えます。人事異動で担当業務が変わった社員のアクセス権限は、システム上の設定を変更するだけで即座に反映されます。プロジェクトが終了したメンバーの入室権限を削除する、新たに加わったメンバーに権限を付与するといった対応も、カードの発行・回収なしにパソコン上で完結します。
曜日や時間帯による制限も設定できます。「このエリアは平日の業務時間内のみ入室可能」という設定にすることで、深夜や休日の不審な入室を物理的に防げます。アクセス権限を人・エリア・時間帯の三つの軸で管理できることで、ゼロトラストの考え方に沿ったきめ細かいセキュリティ設計が実現します。
顔そのものが鍵だから貸し借り・なりすましをなくせる
顔は本人の身体と切り離せません。カードのように貸し借りができず、暗証番号のように教えることもできません。サーバー室への入室権限を持つ社員の顔データを登録していても、その顔を別の人間が使うことは物理的に不可能です。「同僚のカードを借りてサーバー室に入る」という行為そのものが、顔認証では成立しません。
内部犯行の防止という観点でも、この特性は重要です。機密情報へのアクセスには必ず本人がその場にいる必要があるため、第三者を使った不正なアクセスが難しくなります。退職者の顔データをシステムから削除すれば、その瞬間から入室できなくなります。カードの回収忘れや番号の変更漏れといった、人のミスによって生まれるセキュリティの穴がなくなります。
オープンセサミの顔認証システムには、高性能AIによりなりすましを検知する機能が搭載されており、写真や動画を使った不正な認証試みも自動で検知します。「顔を見せれば誰でも入れる」のではなく、「登録された本人が実際にその場にいる」ことをシステムが確認したうえで解錠されるため、なりすましが通用しないのです。
誰がいつ入室したかを正確に記録できるから抑止力になる
顔認証システムは、入室のたびに「誰が・いつ・どのエリアに入室したか」を自動でログとして記録します。この記録は顔データとの照合を経たものであるため、ICカードの記録と異なり、実際に入室した人物を正確に反映しています。
正確な入退室記録が存在することは、情報漏洩が発生した際の調査において重要な根拠になります。いつ・誰がサーバー室に入室していたかが明確に分かるため、不審なアクセスの特定が容易になります。同時に、この記録の存在そのものが社員への抑止力にもなります。「自分の入室が正確に記録されている」という事実は、不正をはかろうとする人間にとって大きな心理的障壁になります。
ISMSやPマークの審査でも、この記録は信頼性の高いログとして機能します。なりすましが起きない仕組みで生成された入退室記録は、「誰がいつ入室したか」を客観的に証明できるデータとして、法令や社内規定への対応にも活用できます。
オープンセサミの顔認証による入室制限でオフィスの機密情報の持ち出しを防止しよう

サーバー室や機密エリアへの入退室管理は、情報漏洩対策の中でも特に重要な課題です。ICカードによる管理では、貸し借り・紛失・盗難というリスクを完全に排除できません。顔認証による入室制限に切り替えることで、「本人以外は絶対に入れない」という状態を実現し、機密情報の持ち出しリスクを下げることができます。
オープンセサミの顔認証システムは、認証速度0.6秒・認証率99.99%以上のスペックで、登録された本人のみの入室を確実に管理します。部署や役職に応じたエリア別のアクセス権限設定、曜日や時間帯による入室制限、高性能AIによるなりすまし検知——これらの機能により、ゼロトラストの考え方に基づいたきめ細かいセキュリティ管理が実現します。入退室のたびに正確なログが自動で蓄積されるため、ISMSやPマークの審査で求められるログ管理にも対応できます。
機密情報の持ち出し防止やサーバー室のセキュリティ強化を検討しているご担当者は、まずオープンセサミへお問い合わせください。導入の相談・見積もりは無料で受け付けています。